IT業界のエンジニアの不足が叫ばれている昨今ですが、その中でも最近ではブロックチェーンエンジニアの不足が取り上げられるようになってきました。
ブロックチェーンとは、仮想通貨の運用の土台となっている技術です。仮想通貨だけでなく、金融やその他の事業にもブロックチェーン技術を取り入れようという動きが起こっています。
今回は、ブロックチェーンエンジニアが不足している理由と育成の必要性についてまとめます。
ブロックチェーンエンジニアが足らない!技術者不足は世界規模
まずは、ブロックチェーンエンジニアの現状について確認しておきましょう。
ブロックチェーンの人材不足は世界中で起きている
ブロックチェーンエンジニアの不足は、日本に限ったことではありません。世界規模で不足している状況です。世界のトップ大学の中には、ブロックチェーン技術の需要の高まりに注目し、仮想通貨やブロックチェーンに関する授業を開始しているところもあります。これは、ブロックチェーン技術の需要に対して技術者の供給が間に合っていない現状において、学生にとって将来役立つスキルを提供するための動きだと言えます。
【参考】The Coinbase Blog「The rise of crypto in higher education」
特に日本ではブロックチェーンエンジニアが不足気味
世界中がブロックチェーン技術に注目する中、特に日本は、次のような理由から、ブロックチェーン技術開発の波に乗り遅れたとも言われています。
もともとブロックチェーンのエンジニアは、海外では「P2Pファイルシェア」のプログラマーが多い。なぜならブロックチェーンはP2Pの技術を用いて構築されている分散型ネットワークの一つだからだ。しかし日本では、この分野は著作権問題などがからむグレーゾーンだったため、これまでプログラマーが個人として、あるいはベンチャー企業として積極的に開発に携わっていなかったという事情がある。大企業ではなおさらそうした傾向が強く、ブロックチェーン技術に縁遠い時間が長かった。その結果、諸外国に比べて最先端の技術に対応できる人材の厚みに欠けてしまっている点は否めない。
ブロックチェーンエンジニアの不足による求人倍率は上がる?
先述したようにブロックチェーンエンジニアが不足している状況で、ブロックチェーンエンジニアの求人倍率は上昇傾向にあります。2018年5月31日にビズリーチが発表した求人動向調査によると、ブロックチェーンという単語を含む求人が前年に比べ4.2倍に伸びています。仮想通貨事業のほか、ブロックチェーンを用いた新規事業の立ち上げに関する求人が目立ちます。今後もブロックチェーン関連の市場は拡大する見込みで、それと共に求人も増えることが予想されます。
【参考】IT人材不足で「ブロックチェーン」求人数 前年比4.2倍
ブロックチェーンエンジニアの不足が与える影響とは
今後もブロックチェーンエンジニアが不足した状況が続くとどうなるのでしょうか。その影響をまとめます。
海外の金融企業に日本の金融機関は競争力で負ける可能性がある
ブロックチェーンは、グローバル間の素早い送金・決済を可能とします。また、セキュリティ性が高いので、金融や証明といった分野に向いています。国内でブロックチェーンエンジニアが不足すると、このような迅速な送金サービスやグローバルな決済方法の提供という面で日本の金融機関が海外の金融企業に後れをとり、競争に負けてしまう可能性があります。
最新技術への取り組みが遅れ業務の効率化が難しくなる
ブロックチェーンエンジニアが不足すると、最新技術を用いた業務の効率化が遅れます。業務の効率化は生産性アップにつながります。生産性が上がらないと業績も現状維持が続くばかりか、最新技術を活用した海外の企業に負けた場合には、業績が低迷してしまうかもしれません。
ブロックチェーンエンジニアの不足に重要な育成の問題
ブロックチェーンエンジニアが不足している状況をどのようにして打破すればよいのでしょうか。次の2つの方法が考えられます。
ブロックチェーンエンジニアを日本全国から発掘する
1つめは、ブロックチェーン技術に興味を持って独学しているエンジニアやフリーでブロックチェーンの開発をしているエンジニアなどを日本全国から発掘することです。このようなエンジニアは、即戦力になるという点で大変有力です。
ブロックチェーンエンジニアを育成する
2つめは、新たにブロックチェーンエンジニアを育成することです。学生など若い人材をブロックチェーンエンジニアとして一から育てるのはもちろんですが、現在IT関連のエンジニアとして仕事をしている人であれば、比較的早くブロックチェーン技術を習得し、ニーズに応えることができるでしょう。
ブロックチェーンエンジニアを育成する方法
最後に、ブロックチェーンエンジニアを育成する方法についてまとめます。
ブロックチェーンエンジニアに最適なスクールで育成する
ブロックチェーンは新しい技術です。もちろん独学もできますが、育成体制の整ったスクールで学ぶのが、ブロックチェーンエンジニアになる最短の方法でしょう。専門的なテキストや知識のある講師に教わることで、独学ではつまづきそうな部分もカバーできます。
テックアカデミーでブロックチェーン技術を学ぶメリット
テックアカデミーは、オンライン完結のプログラミングスクール。プログラミングコースの中にブロックチェーンコースがあり、メンターのサポートを受けながら学習することができます。無料説明会動画で、学習の進め方や受講風景などを閲覧することができます。オンライン完結のスクールなので、通える範囲にスクールがないという人でも教室に通う必要がなく、家で受講できるのがメリットです。
TECH BOOSTでブロックチェーン技術を身に着けるメリット
TECH BOOSTはオンラインのプログラミングスクールですが、TECH BOOSTのオフィスも自由に利用することができます。ベーシックターム、ディベロップターム、イノベーティブタームの3つのコースがあり、ブロックチェーンはイノベーティブタームで学ぶことができます。無料カウンセリングで個人にあった学習計画をコンサルティングしてもらえます。自宅で勉強していると集中できない、違う場所で勉強したいという時にオフィスを利用できるのがメリットです。
ブロックチェーン大学校はブロックチェーンに特化したスクール
2017年3月に設立したばかりのブロックチェーン大学校は、基礎コース、エンジニアコース、ビジネスコースの3つから実力に合わせたコースを受講することができます。無料体験コースもあります。何と言っても、ブロックチェーンに特化したスクールというのがメリットです。
ブロックチェーンエンジニアの不足のまとめ
ブロックチェーンエンジニアが不足している現状ですが、今後もブロックチェーンの需要が高まると予想されます。このような状況下では、ブロックチェーンエンジニアの育成が必須です。新たにブロックチェーン大学校も設立され、プログラミングスクールにもブロックチェーンコースが設けられたことから、国内の育成体制も少しずつ整備されてきていると言えます。これを機に、ブロックチェーン技術に触れてみてはいかがでしょうか。