IT業界に転職したい!という人は少なくありませんが、逆に「IT業界ってブラックが多いんじゃない?」というイメージもあります。
自由なイメージの高いIT業界にメリットを感じて転職を希望しながらも、デメリットが怖くていまひとつ踏ん切りがつかない、という人が多いことも確か。では、IT業界のメリットとデメリットを、IT初心者の方にもわかりやすく解説します。
IT業界のメリットとデメリットが気になる方は何が知りたいのか?
IT業界のメリットとデメリットについてネットで検索している方は、いったい何が知りたいと思っているのでしょうか。基本の「キ」から見ていきましょう。
IT業界の仕事の内容が知りたい
初心者がIT業界への転職を望んでいる場合、まず知りたいのはIT業界で行われている仕事の内容でしょう。エンジニアやプログラマー、プログラムマネージャーなどいろいろな名前で呼ばれている人がいますが、それぞれが一体どんな仕事をしているのか、ITについての知識がまるでない状態ではまったく分かりませんよね。
IT業界で働いた時の給料について知りたい
転職を希望する人や就職を希望する人にとって、何より気になるのはお給料に関することでしょう。どんなに華々しい職種でも、どんなに大手企業に就職したとしても、時給換算してバイトの方が割が良い、なんてこともこの世の中にはあるものです。IT業界に就職した際、本当に良いお給料が約束されるのかどうかが知りたい方は数多くいるでしょう。
IT業界は未経験でも仕事ができるのか?
初心者なら誰もが不安に思うことですね。未経験者でもできる仕事があるのか、そして未経験者でも採用してもらえるのかという点です。ハローワークの資料には未経験者歓迎と書いてあっても、実際には経験者しか取られないという職種は少なくありませんよね。IT業界では未経験者でも仕事ができるのでしょうか。
IT業界で働くと自分はどう変われるのか?
IT業界で働くと、自分のスキルや経験値、もちろん給与面など、どんなふうに変化するのかも気になるところです。今後さらなるステップアップを考えるにせよ、その企業で上を目指すにせよ、今の自分よりも上に立てる自分を目指したいと思う人々が、「この転職や就職で自分はどんな風に変われるんだろう、どんなふうにスキルアップできるんだろう」と考えるのは当然のことでしょう。
IT業界で働いて実際に感じたメリット
では実際にIT企業で働いてみて感じた、IT業界で働くことのメリットをご紹介します。こういったメリットに魅力を感じる人には、おすすめの業界かもしれません。
基本的に仕事にはノルマなどは無い
基本的に仕事にはノルマなどが課せられません。もちろん納期などはあるので、期日までに自分に与えられた仕事を終える必要はあります。でも、このシステムを何社の企業に導入させなければならない、といったノルマが課せられる企業はほとんどありません。
スキルがあれば比較的自由に作業ができる
エンジニアやプログラマーとしてのスキルがあれば、比較的自由に作業が行えます。大勢の人間が関わっているプロジェクトでも、1人に割り振られる仕事は1人で行うのが基本です。仕事のやり方も結果がすべてなので、結果さえだせばOKです。IT業界のオフィスがとても自由度が高いことを魅力的に感じている人も多いのではないでしょうか。
給料は全体的に良い方である
給与は全体的に良いと言えます。ただしIT業界にはピラミッド構造があり、上にある企業は野村総研や電通などの超大手で高給取りが多くいます。でもピラミッド構造の底辺に近づくほどブラック化が強くなり、給与も少なくなってしまいます。そのためスキルアップしてステップアップを目指したり、人脈を作って独立を目指したりして高給をゲットする人も少なくありません。
服装が自由でスーツじゃなくてもOKの時が多い
基本的に顧客と直接会うことが少ないエンジニアやプログラマーが多いので、服装は自由という企業が多数派です。長時間座って作業を行うので、楽な格好をしている人もたくさんいます。服装が自由でスーツを着て毎日出勤しなくて済む、革靴を長時間はいていなくて済むことも大きな魅力ですね。
仕事をすればするほど自分のスキルが上がっていく
仕事をすればするほど自分のスキルは上がっていきます。できないことが出てきても勉強をして乗り越えたり、資格試験を受けたりしてスキルアップを図る人もいます。職場を経るほどスキルが上がることが多いので、転職のたびにステップアップしていく人も少なくありません。
IT業界で働いて実際に感じたデメリット
IT業界で働いて実際に感じたデメリットももちろんたくさんあります。実感のこもったデメリットをご紹介します。
複数で作業をするとペースがあわない事がある
基本的に1人作業が多いのですが、たまに複数人数で同時に作業を進めなければならないケースもあります。普段自分のペースで自由なやり方を貫いている人が多いため、複数人数で息を合わせての作業が苦手という人は少なくありません。そのためペースが合わず、ストレスが溜まることがあります。
新人の教育をする体制ができていないのでどちらも大変
普通の企業では、新人が入ってくると新人教育係がついて、ものの配置から仕事のイロハ、報連相にいたるまでこまごまと教えます。この期間に新人は仕事を覚え、人の顔を覚えてルーティーンに慣れていきます。
しかしIT業界では新人教育のシステムが構築されていない企業が圧倒的に多く、新人が来ても手取り足取り教えてあげるという体制がしっかりしていません。そのため、入ってくる新人が仕事を覚える前に辞めてしまったり、急に新人教育係に任命された先輩が、マイペースを乱されてストレスを溜めてしまったりします。
大変な仕事を任されると給料が安いと思ってしまう
大変な仕事を任されることは少なくありません。作業量が非常に多く、なかなか帰れない、終電を逃して会社で徹夜をしてしまう……ということがあると、時給換算して「俺の今の時給って学生の頃のバイト代よりひどいよね」と不満が溜まってしまいます。慣れてくれば早くこなせる仕事もあるのですが、単純なコーディングなど時間ばかりがかかってスキルアップにつながらない仕事だとモチベーションも下がってしまうものです。
思うようにいかないとイライラしてストレスが溜まる
プログラミングやシステム構築で思うようにいかず、バグが発生してもその原因がつきとめられず、問題が起きるたびにあれは違う、これは違うと試行錯誤でやっぱりうまくいかない……という日々が続くと、イライラがつのってストレスが溜まってしまうこともあります。
スキルアップすればするほど前に直面した問題は簡単に思えるものですが、自分のスキルがアップするほど直面する問題も難度が上がってきます。専門的な技術も多いため、より高度な仕事を任されるようになるほど、周囲に相談できる人も少なくなるというデメリットもあります。
友人・知人・家族にパソコンの事を聞いてくる
これはもう仕方が無いことですが、友人知人や家族は、エンジニアやプログラマーを「なにやらパソコン関係の仕事をしていて、パソコンに詳しい人」というくらいの認識でしかあなたを見ていないことがほとんどです。
そのため「うちのパソコン、立ち上がらなくなっちゃったんだけど」「パソコンってどのお店が一番安いの?」「パソコンの電源ってどこよ?」など「はぁ?」という質問がどんどん飛んでくるようになります。年配の方に「ガラケーって何?」といった妙な質問をされることもありますよ。
IT業界で働く事の意外な魅力はずばりコレ!
IT業界で働くと、メリットやデメリットを超えた意外な魅力に出会えることもたくさんあります。そこに惹かれてどんどんのめりこんでしまう人もいますよ。
世界中があっと驚く商品の開発ができること
世界中があっと驚くような商品の開発ができることもあります。近年では仮想通貨やスマートスピーカーなどがそうですね。今やだれもが当たり前のように使用しているFacebookやLINE、インスタグラムも登場するなり瞬く間に広まったヒット作といえるでしょう。
こうしたヒット作を生み出したプログラマーや企業はみな超有名人になったり、世界を代表する一流企業になったりしていますが、そのチャンスは誰にでもあります。それがIT業界の大きな魅力と言えるでしょう。
ソフトウェアの開発に携わる事ができること
世界中でみんなが使っているソフトウェアの開発に携わることも可能です。たとえばWindowsやAndroid、Googleといった誰もが知っているソフトウェアは、常に新しいバージョンの開発が進められています。
こういったソフトウェアの販売元企業に勤めているわけではなくても、一次下請け、二次下請けなどで携わる可能性はないとは言えません。「自分が世界を動かすあのソフトウェアの開発に携わっている」と思うと、震えるような興奮を味わえるのではないでしょうか。
アイデアを実現させることができる
私たちが子どもの頃、電話を誰もが手のひらサイズで持ち歩くことなど考えてもいませんでした。コンピューターが薄い板になってポケットに入るようになるなんてことも、予想すらしていませんでしたよね。運転手が手を触れなくても車が安全に走行する、家から一歩も出ずに買い物が完結する……今やすべてが現実化しつつあります。
そんな「夢でしかない」アイデアを実現できるのが、IT業界のすごさです。現実になったらいいな、という夢やアイデアを持っている方は、ぜひIT業界に入って実現させてくださいね。
開発した製品がヒットすればお金持ちになれる
先ほどご紹介したように、世界中で大ヒットを飛ばす製品を開発することができれば、想像を絶するお金持ちになることも可能です。マイクロソフトを設立したビル・ゲイツ、アップル社のスティーブ・ジョブズ、Facebookのマーク・ザッカーバーグ……知らない人はいないでしょう。
日本でも孫正義氏や前澤友作氏、三木谷浩史氏など、IT業界で地位を築いた人はたくさんいます。無名のエンジニア、無名のプログラマーからスタートしても、実力と運を掴めばこんな成功をつかむことも夢ではない世界なのです。
暮らしやすい社会に貢献できる
私たちの暮らしに、今やコンピューターはなくてはならないものとなっています。ネットがダウンしてまったくつかえない状態なんて、想像もつきませんよね。病院の電子カルテがダウンしたら医療現場は大混乱ですし、宇宙を漂う衛星だってどうなってしまうかわかりません。
私たちの生活、ライフラインを支えているのはコンピューターによる制御です。もはや私たちの暮らしやすさの土台となっているのです。その社会貢献度は、想像をはるかに絶するものがあります。こうした社会の基礎を築いて守る役目を果たすことで社会貢献に携わることができますし、その仕組みを理解している人々からは感謝もされますよ。大いにやりがいを感じられる仕事です。
IT業界とWeb業界は違う!その違いをさっくり解説
よく勘違いされますが、IT業界とWeb業界は違うものなのです。その違いをさくっと解説しておきましょう。
IT業界は情報処理やシステムの開発
IT業界とは、情報処理やシステムの開発などを行う業界のことです。インターネットやパソコンなど私たちが使っている便利なツールの、基盤となっている部分を担っています。その分奥が深く、仕事も多岐にわたるため、外部からはわからない部分もたくさんあります。
Web業界はインターネット上のサイト運営
Web業界とは、インターネット上のサイト運営など、ネット上で私たちが見ることができる部分が主となる業界です。もちろんそこにも検索エンジンで上位に食らいつくためのノウハウなど、プロにしか分からない部分はありますが、システムそのものやソフトウェアそのものの開発とは異なります。
IT業界は企業向けの仕事を行う
IT業界は、企業向けの仕事が中心になります。Windowsの開発をすれば私たちも端末でWindowsを使うことができますが、私たちの手元に来るまで、開発・製造までの部分を担っているのがIT業界です。企業や病院・金融業界などとタッグを組んで、より生活を便利にするシステムを開発することなどが主な仕事です。
Web業界は企業だけじゃなく消費者向けの仕事もしている
Web業界は企業のサイトを作成してIT業界が開発したシステムと消費者をつないだりすることが仕事になります。企業からの依頼でウェブサイトを作ることもありますが、消費者向けのサービスを展開することもあります。より私たちの生活に近い存在と言えますね。
まとめ
IT業界にはブラックでストレスが溜まるというデメリットもありますが、自由度が高く自分でスキルを積めばステップアップも可能になるという大きなメリットもあります。さらに社会貢献でき、一獲千金を狙えるというビッグな夢を持つことも可能です。
そこに至るまでは苦労も多い業界ですが、実力をつければつけるほど面白みも深まる業界です。独学はもちろん、働きながらスキルが伸ばせるオンラインスクールや各種資格試験も充実しています。転職を考えている方、IT業界の魅力をもう一度見直してみませんか。