Webエンジニアやシステムエンジニア、インフラエンジニアなどの職種が数多くあるエンジニアがIT業界で一番注目されているが、残業が多いなどのマイナスイメージも出来てしまっており、就職や転職を考える際に二の足を踏んでしまうでしょう。
この記事ではそんなエンジニア業界の残業についてのお仕事事情を解説します。
エンジニアは残業が多いと思われているのはどうして?
エンジニアは将来性がある反面、月の労働時間が100時間を超えるブラック企業も多いと言われています。なぜエンジニアには残業時間が多いと言われているのか、その主な理由を4つ説明していきます。
案件が思うようにいかず時間がかかってしまう
クライアントの希望通りの案件を実現させるためにエンジニアは、仕様書を作成したりするなどの対応をします。しかし、その案件を実現するための方法が複雑であったりするなどの想定外の事態に対応するためにどうしても残業が必要になることがあります。
突然別の仕事が入り予定が崩れてしまう
余裕を持って仕事ができるはずが突然割り込みの仕事が上司から告げられることがあります。
そして割り込み仕事の対応に追われているうちに定時になり、割り込みの仕事は終わったが本日の業務が進んでおらず、残業で仕事に対応することになってしまう・・・ということもあります。
残業中に終電!会社に寝泊まりで結局仕事
上記などの状況が重なって終電間際になり、今から退社しても駅までの移動時間を含めると終電を逃してしまうことになるというパターンも存在します。その時に会社に泊まって仕事を進めてしまおうと考えるエンジニアも多いです。
家に仕事を持ち帰り深夜まで自宅で作業
まだその日のうちの仕事が残っていた場合、仕事を自宅に持ち帰り、納期を守るためにプライベート空間の中でも仕事の続きをするという人も存在します。そうでもしないと翌日以降のスケジュールがずれ込み、仕事がたまってしまうからです。
エンジニアの残業時間の内訳
ここまでエンジニアの残業について説明をしてきたが、必ずしも全エンジニアが毎日残業をしなくてはならないほど仕事に追われているわけではありません。
以下にエンジニアの残業時間の内訳を記します。
エンジニアの残業時間内訳
・定時退社~残業1時間:約20~30%
・残業2~3時間:約40%
・残業4~5時間:約20~30%
・残業6時間以上:5%未満
エンジニアの残業について本人はどう思うか聞くと?
実際にエンジニアとして仕事に携わっている人たちは残業についてどう思っているのか聞いてみると意外にも残業について後ろ向きな意見が大多数を占めたということはなく、前向きな意見も存在しました。
平均的に1日に2時間程度なら残業とは言わない
自分の評価を下げないために定時になっても退社できずにわざと仕事のペースを落として帰る時間を他の人たちに合わせるエンジニアが多数存在します。
つまり会社での人間関係を円滑にするために1日の2時間程度の残業が行われていることが多数のため、「定時+2時間程の残業」がエンジニアの定時として暗黙の了解になっています。
残業が辛い時は断って帰宅している事もある
上司の残業要請を切り抜けるためにエンジニアは様々な断り文句を使い、社内にアピールして人間関係を壊すことなく、定時退社をするのです。
断り文句のキーワードの例:「家族」「医者」「体調不良」
ただし、断り文句を使いすぎると狼少年になってしまうため、ほどほどが一番ですね。
ほかの職業との差は感じられない
意外かも知れないが、平均残業時間は意外にも少なく、約20時間程のものが多く、1日の残業2時間程の付き合い残業をしていればたやすく達成できるものです。エンジニア全般に言えることであるが年間休日数は120日以上のエンジニアが90%以上を占めます。
エンジニアで残業が特に多い業種と少ない業種
エンジニアの職種が多種多様があるように業種も職種以上の種類が存在します。それに伴い、エンジニアの残業時間にも業種によりばらつきがあります。
以下にどの業界のエンジニアが残業が多いのか述べていきましょう。
広告業界のエンジニアは最も残業が多い
最も残業時間が多いのはメディア関連の業種であり、その中で最も残業が多いものは富士通などの「広告業界」でした。
その理由としてあげられるのは基本的に広告業界は安く多く売るビジネスであるため、どうしても過密スケジュールになり、それを守るために残業が必要不可欠になります。
新聞などのニュースメディアも残業が多い
新聞などのニュースメディアも広告業界ほどではないが基本的に日々移り変わるものであるため、顧客の注文が広告業界ほど厳しくありません。しかし、それでも顧客のニーズが絶えることがないために納期が非常に短いために毎日残業が必要になります。
ポータルサイトやEC関連企業は残業が多い
24時間ユーザーが買い物を行うポータルサイトやEC関連企業のWebエンジニアはサイトの不具合や機械のトラブルに対応するため、残業する割合が高いです。
スポーツ関連はオフシーズンはほぼ残業なし
スポーツ業界は基本的に季節により忙しさが違い、特にオリンピックやワールドカップなどのスポーツイベントが近づくと残業が桁違いに増えます。その反面、オフシーズンになると仕事が落ち着き、次のシーズンの準備などの業務があるが基本的に残業はほぼなくなります。
これらの特徴はスポーツ関連ならばエンジニアに限らずどの職種でも同様です。
エンジニアの残業時間が多いと感じたらどうすべき?
事情がある場合、どうしても残業を断らなければならないということがあるでしょう。そんな時に残業せずに定時退社できるようにするか、その方法や心構えを説明します。
毎回じゃなくても残業をお断りする日を作る
月に2~3回でもいいので残業しない日を決め、体や心を休日以外でも休めて翌日以降の仕事のクオリティーを万全のものとしましょう。
上司への断り文句として「病院の予約がある」などの根拠のある体調不良関係がオススメです。そのためには前日から体調が悪いというアピールを周囲にすれば、社内での評価は下がらないでしょう。
残業の少ない業種への転職を検討してみる
現在の仕事にあまりこだわりがなければ、他の業種への転職も選択肢の一つとして入れておきましょう。
エンジニアのスキルは基本的に他の業種でも役立てるものが多く、経験者として優先的に採用される確率が高く、他の業界の知識を取り入れたりキャリアアップも見込めます。
残業を断りやすい人間関係を築くことも必要
エンジニアに限らず、定時退社することで最も不安になることは人間関係の悪化にあります。悪化させない方法はただ一つ、日頃から職場の人たちとのコミュニケーションを積極的にとることです。
普段から自分の部署に限らず、他の人と接することで助け合いの心が生まれ、定時退社程度では揺らがない良好な人間関係を築けます。
エンジニアの残業のまとめ
近年、様々なメディアでエンジニアの残業による長時間労働が問題と言われているが、残業を回避する手段や残業の少ない業種も多く存在します。これからエンジニアに就職する人は残業に不安を持たずにエンジニアに挑戦して欲しいですね。
現在エンジニアとして働いている人は残業で心・体が辛いと感じたら、一人で抱え込まずにここで紹介した解決法を参考に定時に帰れるようにしましょう。