「フリーランス」という言葉からは「自由」というストレスフリーなイメージが先行しがちですが、自由には責任がつきものです。フリーランスでうつ病になった人もいるということを知らない人も多いですね。
一方で、フリーランスとして自由に働き成功を手に入れている人がいることも事実です。すでにうつ病になっている人、うつ病にならないように注意したい人のために、フリーランスとして成功するためのするべき努力を紹介していきましょう。
うつ病患者はフリーランスに向いているか
現代病とも言われる「うつ病」ですが、そのほとんどが人間関係に悩み発症するものです。うつ病になり、会社を退職してフリーランスになる人も多いですが、実は逆にフリーランスになってからうつ病になってしまう人もいるのが事実です。
良い意味でも悪い意味でも「フリーランス」と「うつ病」は非常に関係が深いキーワードと言えるでしょう。実際にフリーランスはうつ病患者に向いているのか、それとも向いていないのか、まずはフリーランスのメリット・デメリットから考えていきましょう。
うつ病患者がフリーランスになるメリット3つ
フリーランスのメリットは、うつ病に関わらず魅力的なものばかりです。自由な働き方であり、会社勤めでうつ病になった人にはとてもおすすめしたいものでもあります。
苦手な人間関係がほとんどない
うつ病に悩まされる人は、人間関係が苦手な人が多いです。不器用がゆえ、理解されにくくストレスが溜まってしまうのですね。フリーランスの場合、仕事内容や仕事相手を選べますし、面倒な上下関係はありません。
フリーランスにも色々ありますが、ほとんどがメールやチャットでのやりとりが中心となり、対面が苦手な人にはとてもおすすめです。
働く時間や場所を決められる
うつ病の人は基本的に精神が不安定ですが、企業に勤めていると、これでは業務に支障が出てしまいます。フリーランスなら調子の良い時に仕事をして、調子が悪い間は休む、もしくは仕事量を減らすことも可能です。
また自宅でも病院でもパソコン作業の職業なら場所を選ばず問題なく作業を進めることができるでしょう。こもってばかりだと逆にストレスが溜まりますが、たまにカフェで作業したり、コワーキングスペースなどを利用すれば気分転換にもなるでしょう。
仕事量を決められる
うつ病の治療中に、たくさんの仕事をしたり、たくさんの人と会うことは望ましくありません。フリーランスなら仕事量を調整しながら、うつ病の治療を続け、うつ病緩和に伴い徐々に仕事量を増やしていくこともできるのです。
フリーランスはうつ病の治療とともにできる仕事の1つだと言えます。
うつ病患者がフリーランスになるデメリット4つ
とても魅力的なメリットがあるフリーランスですが、デメリットも考慮しておく必要があります。フリーランスになってからうつ病になってしまう人は、このデメリットをよく理解していない人も多いので注意深く見ていきましょう。
常に孤独感がある
フリーランスは自由な働き方で、煩わしい人間関係からは解放されます。上司に気を使うこともなく、やりたくない仕事を無理やり押し付けられることもなく、いじめを受けることもありません。
しかし、自分で自由に仕事ができる分、相談する相手や協力してもらえる仲間を得るチャンスがあまりありません。責任感と孤独感の間でうつ病になってしまう人もいるようです。
収入が不安定
フリーランスはサラリーマンのような固定収入はありません。サラリーマンは仕事で結果を得ようが得まいが、努力しようがしまいが、勤務さえしていれば基本給は約束されます。フリーランスは常に収入が不安定なのに、固定の支出が必ずつきまといますから、このプレッシャーに耐える必要があります。
不安定な状況が続き、支払いができない状況も出てくると、今度は自分を追い詰めてうつ病になってしまうことがあるのです。
自分にすべて責任が降りかかる
フリーランスは自由ですが、常に責任が自分1人にのしかかります。イレギュラーなトラブルがあっても、サラリーマンのようにフォローしてくれる上司や、相談に乗ってくれる同僚、トラブル解決のために一緒に動いてくれるチームがいないのです。
突発的なトラブルでも、落ち着いて対応できる精神力が必要になってきます。
働きすぎてしまう
フリーランスは最初から稼げることは稀です。低単価のうちは仕事量をたくさんとって、ある程度の収入につなげていくパターンが多いです。この場合、無理して働きすぎてしまう場合があるのです。
うつ病になるリスクのある人は、基本的に真面目な人が多いです。仕事量が多すぎるのに全部きちんと仕事をこなそうと無理してしまい、精神的に追い込まれてしまうケースがあるのです。
うつ病でもフリーランスを続ける6つの努力
うつ病になってフリーランスをしたい、またはフリーランスでうつ病になってしまったが、フリーランスは辞めたくない、そんな人はどのような心がけで仕事に挑むべきなのでしょうか。フリーランスで成功する人の6つの努力を見ていきましょう。
常に向上心を持って学習する
与えられた仕事のみを淡々とこなしているだけでは収入アップにつながらず、結局仕事量が多いままです。ライターやデザイナーならスキルアップを目指して単価を上げる努力をしたり、転売なら利益率を上げる努力や工夫を積み重ねなければなりません。
単価の高い仕事ができるようになると生活も安定し、うつ病になることはほとんどないでしょう。資格を取る、仕事範囲を広めるなど工夫をしていくことが大事なのです。
SNSを活用する
人間関係が苦手でも、結局仕事をくれるのは人ですね。仕事をもらうにはつながりが必要ですから、対面が苦手ならSNSで積極的に自分を売り込んでいきましょう。最近では雑貨などの作家やネットショップをしている人のほとんどがSNSをフルで活用しています。
待っているだけではいけないのです。自分の仕事をアピールする努力はしておきましょう。
フリーランスの仲間を得る
フリーランスにはフリーランス特有の悩みにぶち当たることが多いです。そんな時に相談者がおらず、1人で抱え込んでしまうとうつ病になりかねません。クラウドソーシングサイトが開催するイベントなども定期的に行われていますので、是非参加してみましょう。
愚痴を聞いてもらえるだけでも、心の支えになるはずです。
コワーキングスペースを利用する
うつ病の人は基本的に集中力が低いです。コワーキングスペースなどを利用して集中できる環境を作る努力をしていきましょう。1回払いであったり、月額利用料であったり、利用の仕方は様々です。自分のライフスタイルに合う利用方法を実践しましょう。
また、コワーキングスペースは1つのスペースを複数の人が利用するスタイルです。コミュニティを求める人にもとてもおすすめですので、サイトをのぞいてみましょう。
たまにはサボるようにする
うつ病を発症してしまう人は、基本的に真面目過ぎる人が多いです。自分で自分を追い込んでしまい、自分を責めてしまうのです。時には手を抜いたり、サボったり、息抜きしたりしてみましょう。
サボれるところ、サボれないところを見極められるようになってくれば、うつ病の心配は無くなってくるでしょう。
ストレス解消法を確立させる
うつ病はストレスが原因です。溜まり溜まったストレスを解放させるのは苦労が要ります。普段からストレス解消法として、趣味や運動を生活に取り入れるようにしていきましょう。
- 友人と定期的に会う
- 好きな音楽に浸る
- 週に2回は必ずヨガサークルに参加する
- ピアノを練習する
- 旅行に行く
- 定期的にマッサージに通う
どのような方法でも構いません。ほんの少しの時間でも自分をいたわれば、気持ちも楽になるでしょう。
フリーランス転身でうつ病にならないようにしよう
フリーランスで成功している人は、さぞかし毎日ものすごい仕事量をこなしているか、かなりの頭脳を持っている人ではないかと思っていませんでしたか? フリーランスを続けている人は、意外に上手くサボったり、ストレス解消法を確立させていたりするのですね。
うつ病でフリーランスに転身するのは問題ありません。しかし、フリーランスのデメリットやフリーランスならではの努力法を知らないと、逆にうつ病になってしまうこともあるのです。うつ病にならないよう、日頃から努力していきましょう。