Ruby on Railsは、プログラミングスクールに通えばすぐに使い方を教えてくれます。使いやすいよう開発されているため、覚えることも難しくはありません。
つまり、プログラミングにある程度の知識がある人や、デジタルネイティブでコンピュータに対して物怖じしない人、こういった「学び」が苦手ではない、という人は、自分でも習得することができるのです。
自分で習得するときに役立つのが、Ruby on Railsに関して書かれている本です。どんなテキストが役立つのか、分かりやすいのはどんな本か、おすすめの本をレベルごとにご紹介していきます。
Ruby on Railsを学ぶ時に自分のレベルに合った本を選ぶ必要性
Ruby on Railsを学ぶ時には、まず「自分のレベルに合った本を選ぶ」ということがとても大切です。レベルに合わない本を買ってしまうと、積読になるどころか、Ruby on Railsを学ぶ気持ちまで折れてしまう可能性があるのです。
理解できないと勉強する気力を失うから
まず、Ruby on Railsを学ぶにあたり、プログラミングをはじめコンピュータの基礎的な知識にいたるまで「一切ない、完全な初心者」という人は、プログラミングとは何か、という初歩の初歩について学んでおきましょう。
Ruby on Railsは確かに簡単に学べます。しかし「Rubyというプログラミング言語のフレームワークの一種であるRuby on Rails」と言われても、さっぱり分からないという状態では、いきなりRuby on Railsを学び始めても必ずつまずいてしまうからです。
コンピュータの世界には、専用のテクニカルタームが多数存在しています。それは少しずつ学ぶ事で覚え、身について、すぐに理解できるようになります。しかしその都度ネットで言葉の意味を調べ、なんとなく把握して次に進み、またつまずいて調べているうちに、今勉強していることの内容まで見失ってしまうと、やる気も失せてしまいます。
まずは基本的なテクニカルタームだけでもすぐにピンとくるように、コンピュータの世界について、初歩的なことだけでも学んでおきましょう。分からないカタカナ語ばかり出てきて心が折れ、気力を失ってしまうことのないように、ベースを養っておきたいですね。
基礎をしっかりと学ぶ必要があるから
勉強は、どんなものでも基礎からコツコツ積み上げていく「建物」のようなものです。知ったかぶりでいきなり難しいことを学び始めても、それは砂上の楼閣にしかなりません。いつかほころびができ、つまずいて、ガラガラと崩れてしまうかもしれません。
まずコンピュータの世界についてある程度のことを学び、それからコンピュータとプログラミングの関係についても学びましょう。プログラミングは、子ども達がブロックゲーム感覚で遊べる「Scratch」や「プログラミン」などが公開されています。一度、自分でもやってみると、プログラミングというものが感覚的に分かってくるのではないでしょうか。
また、Ruby on RailsとRubyの関係についても知ることができます。Rubyはプログラミング言語のひとつです。プログラミング言語とは、コンピュータが理解する機械語と、人間の出す指令との仲立ちをする、特殊な言語です。
プログラミング言語を使って人間の指示をコンピュータに出し、複雑な処理や動作などを機械に覚えさせて思い通りに動かす事が、「プログラミング」になります。プログラミングを行うプログラミング言語は、200以上存在します。しかし実用されているものは非常に少なく、さらに多用されているものはRubyを含めごく一部です。
他にもJavaやPython、Swiftなど、多用されている人気の高いプログラミング言語とRubyは何が違うのか、それぞれどういったことができて、何が苦手なのかを知ると、なぜRubyを学ぶ事が有益なのかが分かってきます。
また、Rubyというプログラミング言語を習得する上で、どうしてRuby on Railsを学ばなければならないのかも、同じように理解できます。
何がわからないのかわかるようになるから
自分のレベルに合わせて本を選ぶことは、自分の中にしっかりと組まれた知識の基礎を築くことになります。いきなり難しい本を読んでも、気力が折れたり、なぜRubyとRuby on Railsを一緒に学ぶのか理解できなかったり、無駄に終わってしまうことは、上でご紹介した通りです。
自分のレベルに合わせて、最初はコンピュータとプログラミングの関係から学び、次にプログラミングとプログラミング言語について学び、RubyとRuby on Railsについて学ぶ事で、自分がやりたいこと、学んでいることが明確化されてきます。
きちんと知識の基礎を組み立てていくと、つまずきの元になる知識のデコボコにもすぐに気づくことができます。自分のつまずきにいち早く気づくことができ、さらに「なぜ分からなくなったのか、どうしてつまずいたのか」がすぐに判るようになるのです。
数学が苦手な子どもに「何が苦手?」と訊ねると、「何が判らないのかが判らない」と返されて、困ってしまうことってありますよね。
なぜこうなるのかというと、今つまずいているのが因数分解でも、もとをただせば「分数の割り算が理解できていない」といった、突拍子もない場所でのつまずきが原因になっていることがあるからです。
しかし本人の勉強は、大本のつまずきに気づかないまま何年も続いてしまっているため、本人は気づくことができません。こうした「ずっと先に進んでから、はるか前に戻ってやり直す」ことを防ぐためにも、レベルに合ったテキストで、レベルにあったスキルをコツコツ身につけていくことが重要なのです。
順を追って学んだ方が習得しやすい
学問は螺旋階段のように知識を積み重ねていくことです。飛び石状態に知識を得ても、知識同士ががっちり絡んでいかないと、自分のスキルとして機能させることができません。歴史の勉強も、数学の勉強も、英語の勉強も変わりませんよね。基礎的なことが判っていないと、いくらその先の知識を詰め込んでも知識同士が結びつき、脳内で機能してくれないのです。
そこで、コツコツと順を追って基礎から実践、高度な知識へと進めていく必要があります。面倒でも、初歩から一つずつ学んでいきましょう。
Ruby on Rails初心者におすすめの本4選
Ruby on Railsの初心者におすすめしたい本からご紹介していきます。Railsとは、Ruby on Railsのことです。
プログラミングスクールに通う前にやっておきたいRuby超入門
プログラミングなんて全然わからない、そもそもパソコンにあまり触ったことがない、文系だからコンピュータの知識なんてゼロ……という人に、最初に読んで欲しい入門書です。RubyやRuby on Railsを学ぶ前に、ゼロから基礎を学びたい人や、他の入門書で挫折してしまった人にもおすすめですよ。
スラスラ読める Rubyふりがなプログラミング
これまでにありそうでなかった、なんとRubyのプログラムに全部ルビをふってしまった、という画期的な本です。プログラムの読み方が全部載っていて、さらにプログラムの1行がどんな意味を持ち、どのように処理されてくのかが判ります。
「何が判らないのかすらわからない、チンプンカンプン」という状況を打破できる、とにかく「プログラミングが読めるようになる」本です。
3ステップでしっかり学ぶ Ruby入門
『3ステップでしっかり学ぶ Ruby入門』は、「第0章」、つまりインストーラーをダウンロードするところから説明してくれる、環境の整え方から知りたい人にも嬉しい基本書です。実際に読んだ人の評価も高く、分かりやすかった、よく分かったという声も多い入門書になっています。
たのしいRuby
Rubyの入門書、初心者向けのテキストとして、ずっと親しまれているロングセラー本です。スクールや大学のテキストにも選ばれており、初学者のために書かれています。実用で使える知識が豊富に詰まっているので、「わからないからつまらない」を「わかってくるとおもしろい」に変えてくれる一冊です。
Ruby on Rails中級者におすすめの本3選
Ruby on Railsの中級に進んだら、読んで欲しい本を3冊ご紹介します。ある程度の実力がついたらトライしてみましょう。
プロを目指す人のためのRuby入門
名前は入門書ですが、内容はプログラミングの経験がある人向けになっています。初心者向けの本で初歩を学び、ある程度プログラミングに触れたのであれば、読みやすいでしょう。人気も高く、多くの人がRubyの入門書として選んでいる本です。
現場で使える Ruby on Rails 5速習実践ガイド
可愛い表紙で絵本のようですが、しっかりとしたRuby on Railsの実践ガイドです。サクサク読み進めることができ、見やすく分かりやすいテキストです。
改訂4版 基礎 Ruby on Rails
こちらも何度も版を重ねている、人気の高い基本書です。といってもRubyについてある程度知っており、プログラミングの基礎知識もある人におすすめです。
Ruby on Rails上級者におすすめの本4選
Ruby on Railsの上級者におすすめできる本を最後にご紹介します。ここまでくると、スキルとしてもしっかり定着してきていることでしょう。
メタプログラミングRuby 第2版
Rubyを使用したメタプログラミングのテキストです。メタプログラミングはプログラミングコードを記述するコードのコーディングです。後半になると、Ruby on Railsを使用したメタプログラミングの実践に入ります。
Rubyレシピブック 第3版 303の技
Rubyの基礎テキストですが、オブジェクトとメタプログラミングなど、ディープな部分まで記述が及んでいます。上級者でも十分読みごたえがあります。レシピ感覚で、エンジニアになっても処理をさっと引くことができると重宝されています。
Ruby on Rails 5 アプリケーションプログラミング
Ruby on Rails5について、導入編・基本編・応用編の3編に分けて記述されています。フレームワークの説明から、高度な機能まで網羅されています。
実践Ruby on Rails 4 現場のプロから学ぶ本格Webプログラミング
5部に分かれており、Rubyの基礎から一応記載されています。しかし中盤からは堅牢なシステム構築や顧客情報の検索・管理などかなり高度な内容にも触れています。
【まとめ】しっかり学んで仕事に困らない人生を歩もう!
RubyやRuby on Railsをしっかり学ぶ事で、多くの需要があるスキルを身につけることが可能になります。手に職をつけることで、この不安定な社会でも仕事を自分で見つけて稼げるようになります。
Ruby on Railsをマスターするまでには、いろいろな段階を経て学ぶ必要がありますが、一度身につけばずっと助けてくれるスキルです。しっかり学び、仕事に困らない人生の基礎を造りましょう。