Ruby on Railsを学び始めたばかり、もしくはこれから学ぼうと考えている初心者の方にとって、まずしておきたいことは【Ruby on Railsの開発環境を整える】ということではないでしょうか。
始めたいと思っても、どうすれば自分のパソコンでスタートできるのか分からなければ、何も始められません。そこで、Ruby on Railsの開発環境を整えるための3つの手順についてマスターしていきましょう。
Ruby on Railsの開発環境の整える3つの手順
Ruby on Railsの開発環境を整えるための3つの手順を、手始めにご紹介します。始める前に知っておきたい基礎知識です。
Ruby on Railsのテキストエディタを用意する
まずはRubyのコーディングをするためのテキストエディタを用意します。単純なコーディングだけであれば、一般的なテキストパッドでも書けますが、それだけではちょっと不安です。コーディングが複雑になっていくほど、テキストエディタが役立ちます。そのため、Ruby on Railsを使用する前に、テキストエディタを準備しておきましょう。
おすすめのテキストエディタをピックアップします。
Atom
Atomは無料のテキストエディタで、MacOSでもWindowsでも使う事ができます。最初からコードを書けるような仕様になっているため、カスタマイズする必要もありません。また自分の使い勝手に従って、カスタマイズすることも可能です。
Visual Studio Code
Visual Studio Codeはマイクロソフトで作成している無料テキストエディタです。Windowsをはじめ、MacのOSでも使えます。起動も早くて、インストールしても重くなりにくいというメリットがあります。
Ruby on Railsのコマンドラインツールを用意する
次に、Ruby on Railsのコマンドラインツールを用意します。コマンドラインツールとは、コマンドライン(コマンドプロンプトの入力行)と、ツール(プログラムやソフト)を合わせた言葉です。
コマンドラインツールはキーボードだけで操作することが基本なので、キーボードで操作するプログラムやソフトなどを指します。Ruby on Railsをインストールした後、rails newをはじめとするコマンドを実行することで、さまざまなアプリケーションに必要なコードなどを準備してくれます。
高機能エディタをインストールする
それからRuby on Railsを使っていく上で必要になってくるものも準備しましょう。たとえばRuby on Railsのライブラリという便利な機能がまとめられているもの(Gem)を管理するための、Bundlerというシステムは欠かせません。
また、データベースもインストールします。データベースはDBと略されることもあります。PostgresqlやMySQLといったデータベースが使用されています。それから、Ruby on Railsの開発を行うための統合開発環境をインストールし、いよいよ開発をスタートさせましょう。
Ruby on Railsの開発ができるIDE
Ruby on Railsの開発ができる統合開発環境のことを、IDEと言います。Ruby on Railsの開発だけでなく、ソフトウエア全般の開発を行う環境を、総じてIDEと呼んでいます。Ruby on Railsの開発におすすめのIDEをご紹介します。
Eclipse
Eclipse(エクリプス、もしくはイクリプス)は、IBMが開発した統合開発環境(IDE)です。オープンソース化することで、世界中から多くの優れた開発者たちが集まることになった、という非常に人気の高いツールです。
Rubyをはじめ、PythonやJavaScript、C++、PHP、Perlなど、人気の高いさまざまなプログラミング言語に対応しています。
Aptana Studio
Aptana Studioは、Eclipseをベースとして開発された、WEBサイト作成ツールの一種です。WEBサイトを作成するにあたり、HTMLやJavaScriptなどのコーディングをするためのエディタが中心になっています。
拡張性があり、Ruby on Railsはプラグインの追加インストールで開発可能になります。無償で使えるフリーソフトです。
3rdRail
3rdRailも、Eclipseをベースに開発された総合開発環境です。CodeGearによって、Ruby on Rails専用に開発されました。Ruby on Rails専用に開発されており、強調表示やコード補完といった機能があって、エディタとして非常に使いやすいIDEです。
NetBeans
NetBeansは無料で使える統合開発環境です。かなり高機能の上、無料で使用できるため、おすすめできます。文字化けするケースもありますが、簡単に解決できます。
Ruby Mine
Ruby on Railsのために開発された専用の統合開発環境で、テキストエディタとしても使い勝手がよく、おすすめです。30日間の無料おためしがついてきます。その後は有料になりますが、使いやすさで使い続ける人が多いというIDEです。
Ruby on Railsに適したテキストエディタ
Ruby on Railsを使用するにあたり、適しているテキストエディタもご紹介します。さまざまなテキストエディタがあるので、好みに合わせて、また持っているパソコンのOSに合わせて選びましょう。
EmEditor(Windows)
EmEditorは、Windows用に開発されたテキストエディタです。64ビット、32ビットいずれにも対応します。世界で最も速いテキストエディタとも言われています。248GBのファイルを、高速で、しかも少ないメモリで開くことができ、世界中で、また日本国内の官公庁などでも使用されています。
コーディングでは色分け表示で非常に見やすく、多くのエンジニアに親しまれています。30日間無料で体験できますよ。
秀丸(Windows)
秀丸(ひでまる)エディタは、Windows用に開発されたテキストエディタです。機能に富んでいますが、動作はスピーディで速く処理できます。やはり無料でお試し利用ができます。2019年6月段階で最新版はVer8.85になりますが、非常に多くの改善を繰り返し、進化し続けています。
サクラエディタ(Windows)
サクラエディタは、Windowsで使用できる日本語用テキストエディタです。こちらはフリーウエアになります。プログラミングのソースコード編集に最適とされるテキストエディタで、プロでもサクラエディタを愛用する人が多い、人気のエディタです。改行コードの混在する文もOKという特徴を持っています。
mi(mac)
miは、MacのOS用に開発された、日本語テキストエディタです。最新版もフリーウエアで、非商用・商用利用のどちらでも無料で使用できます。かなり自由度が高く使い勝手の良いエディタです。ソースコードの編集に特化させたエディタで、昔は「ミミカキエディット」と呼ばれていました。
TextMate(mac)
TextMateは、Mac用に開発されたテキストエディタです。フリーソフトで、入力補完機能に優れています。またRuby on Railsとも相性が良いエディタと言えます。
以前はオープンソース化されておらず、日本語表示も難しかったのですが、オープンソース化されてから改善され、より使いやすくなりました。美しさに定評があり、定番としてよく使用されています。
Vim(Windows:mac)
Vimは、Viという人気のソフトを受け継ぐテキストエディタです。操作性と機能の高さが評判で、キーボードだけでテキスト編集を高速操作できるようになっています。プログラマーやエンジニアといったプロフェッショナルにも愛されているテキストエディタですが、フリーソフトとして無料で使えます。
GNU Emacs(Womdows:mac)
GNU Emacsは、GUNプロジェクトからリリースされているテキストエディタです。MacのOSにも、Windowsにも対応しています。こちらもフリーソフトとして無料でダウンロード可能です。リアルタイムでソースコードをチェックしてくれるツールなども期待できます。
Ruby on Railsをもっと開発しやすく整えるには?
Ruby on Railsをもっと開発しやすく整えることもできます。どうすれば、より開発しやすくできるのでしょうか。
仮想環境と整えるsshfsをインストールしよう!
仮想環境と、整えるsshfsをインストールすることで開発しやすくなります。仮想環境とは、パソコンなどの内部に、「仮想化」という理論上の分離・統合技術を使用して作られた、ヴァーチャルワールドです。
仮想化の技術を使う事で、OSが異なるパソコン2台分の仕事を、1台のサーバーで処理することもできます。もともとインストールされているOSを「ホスト」、仮想化によってインストールされたソフトを「ゲスト」と呼びます。
sshfsは、SSH(セキュア・シェル…通信内容を暗号化して送る技術)を経由して、他のサーバの管理情報や記録のマウントを取ることができるようになるコマンドです。
仮想環境を整えることで1台のサーバーで2台分のサーバー処理を同時に行うことができ、sshfsをインストールすることで、リモートとローカル双方を同時に処理することができるようになります。
Windowsでインストールする方法
Windowsでインストールするには、まずDokanのセットアップをダウンロード・インストールします。それからWin-sshfsをダウンロードし、インストールをすることで使えるようになります。
⇒Releases · dokan-dev/dokany · GitHub
⇒Releases · feo-cz/win-sshfs · GitHub
Macでインストールする方法
Macでは、まずFUSE for macOSの最新版をダウンロード・インストールします。システム環境設定の最後にFUSE for OSXという項目があるかどうかチェックしましょう。それからsshfsの最新版をダウンロード・インストールします。
【まとめ】Ruby on Railsの開発環境を整えてどんどん実践してみよう!
Ruby on Railsの開発環境を整えるためのツールはいろいろあります。見た目の美しさや見やすさ、使いやすさなど、自分に合ったものにきっと出会えます。開発環境を整えてどんどん実践していくと、Ruby on Railsを使う事の面白さもどんどん分かってきます。毎日触れることで、操作にも素早く慣れることができますよ。