WEBアプリをこれから学びたいと考えている方、特にフロントエンドエンジニアを目指したい、またはWEBデザイナーになりたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
WEBアプリを専門家やプロの技術者が語ると、どうしてもバックエンドの効率性や能率性の話になりがちです。しかしWEBアプリを実際によく使っているのは、プログラムのことに全く興味が無い一般の顧客です。
一般の人々がまず何を見てアプリを評価するか、それは「見た目」です。どんなに有能で使えるサイトでも、見た目がダサく分かりにくければ、誰も立ち寄ってくれません。滞在時間にも深刻な影響を与えます。
そこでWEBアプリのデザインの決め方や、WEBデザイナーやフロントエンドエンジニアとして必要な9つのスキル、きっと役立つ4つのサイトについてご紹介します。
WEBアプリを作るならデザインが重要
WEBアプリを構築するにあたり、デザインはとても重要です。一目で使い方がわかり、しかもよく利用する顧客の年齢層や立場に合わせてスタイリッシュだったり、可愛らしかったりすると、「あ、いいな」と目に留まります。
使いにくいアプリは利用者の獲得が難しい
使いにくく、パッと見てすぐにどの情報がどこで得られるのか分からないWEBアプリは、利用者を獲得することが難しい傾向にあります。アプリはブラウザで見て使うものなので、使いにくさ、使いやすさの違いは「見た目」で決まります。つまりデザインです。
- 顧客が何を求めているのか
- 顧客が一番に知りたいことは何か
- 顧客が使い方で戸惑いやすい場所はどこか
- 専門用語が多く、一般の人が理解しにくい内容になっていないか
上記のような「顧客の気持ち」を考慮してタイトルや各サービスの入り口を設定するほか、顧客の踏むべき手順が自然に分かるようなレイアウトにしていくことも大切ですね。
他アプリと同じ場合、差別化が難しい
WEBアプリは無数に存在します。同じようなサービス、同じような機能を持ったアプリもたくさんあります。機能や使用できる容量の大きさなどで差別化を図っているとはいえ、どこも似たようなサービスとなれば、差別化は難しいですよね。
そんな時にもっとも効果的な差別化は、デザインです。見た目の分かりやすさ、インパクトの強さ、機能性の美しさなどが顧客の目を留められるかどうかの違いになります。
WEBアプリのデザインの決め方3つ
WEBアプリのデザインの決め方には、3つのポイントがあります。基本であり、重要な3つのポイントを覚えておきましょう。
ぱっと見でどこに何があるかわかるか
一つ目は、「パッと見で、どこに何があるのかすぐにわかる」という点です。先ほどもご紹介しましたが、パッと見て分かりにくいサイトは人の目が素通りしてしまいます。
たとえば、細かな文字がびっしりと並んでいて、強い色味のボタンがいくつも並んでおり、どこをクリックすると何につながるのかさっぱり分からない……一言で言えば「ゴチャゴチャしたサイト」は、文字を読むこともウンザリしてしまいます。
だからといってデザイン性を重視しすぎ、美しい写真のスライドショーが延々と続くけれど、中身を見るためのボタンがどこにあるのか分からない、といったサイトも使いにくいですよね。美しさをキープしつつ、適度にシンプルで、機能とボタンの名称の意味付けがはっきりしている、ぱっと見ですぐに使い方が分かるサイトだと、滞在時間もながくなるのではないでしょうか。
実際に使ってみて使いやすいか
実際に使ってみて使いやすいかどうかをチェックすることも大切です。つまり客観的に見て、誰もが分かりやすいかどうかということです。開発者はどこがどうなっているのか熟知しているので、意外と「使いにくさ、分かりにくさ」に気づきにくいものです。
できればプログラミングに全く興味の無い人に見てもらって、「分かりやすいし使いやすい」と感じるデザインが優れていると言えるでしょう。
見やすいデザインとカラーバランス
見やすく使いやすいデザインはもちろんですが、目にうるさくなく長い時間眺めていても不快に感じないデザインということも外せない要素でしょう。原色が並んでいてケバケバしい見た目だと、長時間眺めていたいとあまり感じられません。同じような色で全体が統一されていると、逆に見にくくなってしまいます。
見ていて心地よいデザインとカラーバランスに整えることで、見る人の心をとらえ、「見やすいからきっと分かりやすい、良いサイトだ」と感じられるようになります。
WEBアプリのデザインに必要なスキル9つ
WEBアプリをデザインするために必要な、9つのプログラミングスキルをご紹介します。WEBアプリのプログラマ・エンジニアとして仕事をするなら、覚えていて損はないものばかりですよ。
HTML
HTMLは、ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージが正式名称です。WEBページを構築する基本となるプログラミング言語です。ページのソースを表示した場合に見られるのは、主にこのHTMLで組まれたプログラムで、WEBサイトを作りたい、という場合には欠かせないスキルです。
CSS
CSSはHTMLとともに、WEBページを構築するのに欠かせない言語です。カスケーディング・スタイル・シートを略してCSSと言います。CSSは文字の大きさや色、レイアウトといったデザインを決めるために使用されます。ブラウザ表示はもちろん、印刷の際のレイアウトもデザインします。さらに音読・音声出力なども行います。
JavaScript
JavaScriptは「動き」をホームページにつけるために使用されるプログラミング言語です。JavaScriptで動きが付くと、サイトはぐっと上質なものになります。
PHP
PHPはバックエンドで使用されるスクリプト言語と呼ばれる言語です。ブラウザから送られてくるユーザーの動作や指示を受け取り、処理を行ってブラウザへ返します。そのほかにもHTMLに埋め込むことができ、データベースとの連携にも欠かせません。
Ruby
Rubyは日本人によって開発されたプログラミング言語で、読みやすくて書きやすく、非常に使いやすい専用のフレームワーク、Ruby on Railsもあるため、入門編で初心者が学ぶ言語としても優れています。動的サイトを構築するのに使用されます。
Python
Python(パイソン)もPHP、Rubyと並んで世界的に人気があり、汎用性が高くさまざまなサイトに使用されている、使いやすいプログラミング言語です。WEBアプリはもちろん、AI開発にも使用され期待されています。
サーバー
サーバーは、インターネットのネットワーク、つまりWEB上でデータを提供している側です。つまりバックエンドです。逆にデータを利用しているユーザー側のことを、クライアントと呼びます。そのためブラウザ側のことをクライアントサイドとも呼んでいるのです。
データベース
データベースは、WEB上でやりとりされる膨大なデータ(情報)を、有機的(有機体のように強く結びついて全体を構築するような集まり方)に整理・蓄積したものです。ユーザーから指示があると、データベースから必要な情報を検索し、処理結果がブラウザへと送られます。
UI/UX
UIは、「ユーザーインターフェイス」の略語、UXは「ユーザーエクスペリエンス」の略語です。UIは人とパソコンやスマホをつなぐ、ブラウザに表示されるデザインを含むすべての情報のことです。
UXは人がWEBアプリなどを閲覧したり利用したりして、得る体験や経験を指します。簡単に言えば、WEBアプリを見て感じる「素敵なデザイン」「分かりやすい表示だわ」「読み込みが速いな」といった感想のことです。
おすすめのWEBアプリのデザインサイト4選
WEBアプリにとって、デザインはとても重要な要素です。でも自分でゼロから思いつくことって、難しいですよね。そこでインスピレーションを与えてくれる、おすすめのデザインサイトをご紹介します。
User Onboarding
公式サイト:User Onboarding
User Onboardingは、「ユーザーがWEBアプリを初めて見た時に、一度で離れないように素晴らしい体験をさせ、定着させる」という意味です。その名の通り、デザインで顧客に感動を与える人気サイトについて紹介しています。
First Time User Experiences
公式サイト:First Time User Experiences
First Time User Experiencesも海外サイトですが、WEBアプリを初めて訪れた人がどんなことを感じるかを解説しているサイトです。
UX Archive
公式サイト:UX Archive
UX Archiveは、ユーザーが行う動作ごとにアプリの導線を考える際、役立つサイトです。アプリ導線を画面ごとに見ることができます。
pttrns
公式サイト:pttrns
pttrnsは、iPhoneやiPadのユーザーインターフェイスに関するパターンをまとめたサイトです。カテゴリに分けられているので、ニーズに合わせて画像を探すことができます。
【まとめ】斬新なWEBアプリデザインで他と差をつけよう!
WEBアプリのデザインは、初見のユーザーの目を留め、滞在時間を長くして、「使ってみたい」「他のサイトよりも良さそう」と感じさせる重要な要素です。非常にスタイリッシュで使いやすく、さらに美しいとなれば、友達に「このサイト、見やすくて使いやすいよ」と紹介したくなりますよね。そうすれば、宣伝効果もアップします。
斬新なWEBアプリのデザインを思いつくことができれば、それだけで話題性がアップします。そんなデザインを目指して、他のサイトと差をつけましょう。