WEBアプリの開発をこれから学びたい!と思っても、入門編の初心者にとっては、何から学んだら良いのか、何を最初にすればいいのかすら分からない状態ですよね。
周囲にプログラミングに詳しい友人知人がいれば、気軽に訊くこともできますが、完全に独学だと人に質問することもできません。本屋に行ってもネットを見ても、どれが初心者のための入門編なのか情報が多すぎて見分けがつかないことが多いのです。
そこで「プログラミングにもあまり詳しくないけれど、WEBアプリ開発ができるようになりたい」という人が、すぐに理解できる、WEBアプリの開発に必要な基本の3知識についてご紹介します。
WEBアプリとは?
そもそもWEBアプリとはどんなものなのでしょうか。基本中の基本である、「これから開発しようとしているWEBアプリがどんなものなのか」ということから詳しく解説していきます。
ネットを介して使うことが出来るアプリ
アプリには、普段スマートフォンでよく使用するアプリと、WEBアプリと呼ばれるものがあります。アプリはアプリケーションの略語です。アプリケーションは、使う人のニーズに合わせて開発されたプログラムのことです。
スマホやタブレットに入っているアプリは、各デバイスにインストールして使うことが基本です。インストールすればネットを介さなくても使うことができる、カメラアプリのようなものもあります。
これらはネイティブアプリと呼ばれており、WEBアプリとは区別されます。それでは、WEBアプリはどういった働きをするものなのでしょうか。WEBアプリは、インターネットがつながった環境、つまりWEB上で動作するアプリのことです。ネットがつながっていれば、いちいちインストールしなくても使用することができます。
DropboxやSlack、Googleドキュメントやスプレッドシートなど、みなさんもさまざまなWEBアプリを日々活用しているのではないでしょうか。
ユーザーが動作できるWEBサービス
ユーザーがWEBサービスを作る事ができるWEBアプリもあります。たとえばWordPressを使うと、誰でも簡単にWEBサービスを作る事ができます。一般的に、WEBアプリはPythonやRuby、PHPなどのプログラミング言語を学び、それらのフレームワークを活用してプログラミングして作ります。
しかしWordPressのようなWEBサービスを使うと、ほとんどプログラミングの知識が無くても、自分好みのサイトが作れるのです。
ユーザーがコンピュータを操作してWEBとやりとりをする上で、重要になるのがユーザーインターフェイス(UI)と呼ばれるものです。ユーザーが情報を入力したり、処理の結果を受け取ったりする仕組みのことで、ユーザーはブラウザ上でそのやりとりの結果を見ることができます。
SNSやブログなどユーザーが情報共有できるサイト
SNSやブログなど、ユーザーが情報共有をできるサイトもWEBアプリの一種です。たとえばTwitterやInstagram、さまざまなブログサイトなどもそうですね。ユーチューバーが子ども達の間で「なりたい職業」のトップにランクインする時代、今後もユーザー自身が情報を発信し、共有できるサイトはますます人気を集めていくことでしょう。
WEBアプリの基本的な構成
次に、WEBアプリの基本的な構成についてご紹介します。WEBアプリがどのような「つくり」になっているのかを知ることで、さまざまなテクニカルタームも覚えることができます。
見た目・デザインのフロントエンド
WEBアプリは、大きく3つの構成から成り立っています。ひとつが、ユーザーが普段目にしている「フロントエンド」です。フロントエンドはクライアントサイドとも呼ばれ、ブラウザの上に表示される部分です。見た目に関する部分で、デザインがとても重要になってきます。
どんなに優れた機能を持っていても、ゴチャゴチャしていて分かりづらいサイトは、機能を使いこなしてもらえません。また、どんなにハイスペックなサイトでも、見た目がダサかったら、やっぱり人気は得られませんよね。
ユーザーは自分の欲しい情報や発信したい情報だけでなく、使い勝手の良さや見た目の美しさでもサイトを選んでいます。そのため、フロントエンドを担当するフロントエンドエンジニアは、デザインやレイアウトを受け持ち、入力しやすさや操作しやすさなどUIにも大きく関わります。
データベースの橋渡しをするバックエンド
フロントエンドに対して、ユーザーからは見えない部分を担当するのが、バックエンドです。バックエンドは、サーバーサイドと呼ばれることもあります。バックエンドはユーザーからは見えない、サーバーの構築やデータベースの構築などを行います。
またひとつのWEBアプリに含まれる、さまざまな高度機能の実装も行います。たとえば会員登録やログイン機能、お金を払ってショッピングをする処理といった機能を実装させることも仕事です。さらに膨大な情報を詰め込んでいるデータベースと、フロントエンドからユーザーが発信する指令との橋渡しも行います。
バックエンドとフロントエンドでは、行う処理が全く異なるため、使用されるプログラミング言語も異なります。
情報を蓄積していくデータベース
バックエンドとフロントエンドのほかに、ブログやSNS、ショッピングサイトや投稿サイトなどでどんどん蓄積されていく情報を収納していく、データベースが存在します。
データベースを構築するのはバックエンドエンジニアの仕事です。またフロントエンドを通じてユーザーが指示を出すと、データベースに蓄積された膨大な情報から、バックエンドが必要なものを引き出してユーザーに渡します。
WEBアプリ開発に必要な企画・設計とは?
ここまで、WEBアプリがどのような構成になっているのかを見てきました。次はWEBアプリ開発に必要な企画や設計についてご紹介します。
WEBアプリの構想を練る
まずは、WEBアプリの構想を練ることからスタートします。これまであったWEBアプリの良いところから新たなアプリを考えたり、逆にデメリットからヒントを得たりします。
もちろん、生活や仕事をしてWEBアプリを使っている中で「こんなものがあったら便利なのに」というちょっとした発想から生まれた人気WEBアプリもあります。
全体のページ構成を考える
どんなWEBアプリを開発するかが決まったら、全体のページ構成を考えます。使いやすさ、見た目の良さ、これまでになかった斬新さなど、さまざまなポイントを見ながら、どんなサイトにするか決めていきます。
この際、WEBデザイナーがデザインを決めることが多いのですが、フロントエンドエンジニアが行う場合もあります。
最適なプログラミング言語を選び実践する
どんな処理を行う、どんなスタイルのサイトにするかが決まったら、使用するプログラミング言語を選んで実際に構築に入ります。構築が終わっても、実際に使ってみて不具合が生じないかもチェックしなければなりません。さまざまな処理を行い、人の手で確認され、WEBアプリは世に出ていきます。
WEBアプリ開発入門者に必須の知識3つ
WEBアプリ開発をこれからマスターしたい、という入門者に必須の知識を3つご紹介します。まずはこの3つの知識から学んでいくことで、WEBアプリ開発スキルを身につける基礎になります。
フロント部分を作るHTMLやCSS
まずはフロントエンドで必要となるプログラミング言語を学びましょう。私たちがブラウザで見ているホームページの「見た目」を構築する、HTMLです。HTMLはお家のパソコンですぐに見ることができます。ブラウザ上で右クリックし、「ページのソースを表示」をクリックすると、ずらりとコードの羅列が出てきます。これがHTMLの構文です。
CSSは、HTMLで構築されたホームページのデザインを整えるために使用されるプログラミング言語です。色や大きさ、レイアウトなどを、ブラウザ・印刷それぞれに合わせて整えます。
WEBアプリに動きを付けるJavaScript
WEBアプリには、ちょっとした動きからアニメーションまで、さまざまな「動き」の要素があります。背景の写真が入れ替わったり、いつでもページのトップに戻れたりする機能もありますね。こうした「動き」を簡単につけられるようになるのが、JavaScriptというプログラミング言語です。名前を見たことがある人も多いでしょう。
以前から使用されている言語ですが、今後も汎用的・世界的に使用されていくと考えられる言語です。最初のうちにマスターしておきたいですね。
サーバーサイドを作るPHP、Ruby、Pythonのどれかを学ぶ
バックエンド、サーバーサイドにも目を向けましょう。サーバーサイドを構築しているのはPHP、Ruby、Pythonなどのプログラミング言語です。どれもプログラミング言語の人気トップ5に入り、学びやすく使いやすい言語です。フレームワークが使いやすいと感じたもの、肌に合うものを最初は選んで学びましょう。
ひとつの言語をマスターし、プログラミングがスムーズに行えるようになると、他の言語へのアクセスも良くなります。積極的に使える言語を増やしていきたいですね。
【まとめ】WEBアプリ開発の需要は高く将来性もある!
WEBアプリ開発の需要はこれからも高いとされています。WEBアプリに関するテーマは、毎年頭に発表されるIT業界のトレンドに、必ず入ってきています。
今後も需要が高い状態が続くということは、求人もコンスタントに期待できるということです。今日から始めても決して遅いことはありません。より広い知識と技術を持ったエンジニア・プログラマを目指して今から学習を始めましょう。