プログラミングが注目され、人気を集めています。自分もやってみたい、という方もいれば、自分はどうも興味がわかないという方もいるでしょう。実際に、プログラミングには向き・不向きがあると言われています。それではプログラミングに向かないと言われる人々に共通する、5つの特徴について見てみましょう。
プログラミングは誰でもマスターできるものというが……
プログラミングは誰でもマスターできるもの、と言われていますが、「誰もが同じように簡単にマスターできる」というものではありません。では実際のところ、プログラミングの向き不向きは、どんな点に出るのでしょうか。
誰でも始められるがマスターする時間は差が出るもの
プログラミングは誰でも始めることができます。またいつでも始めることができます。例えば、今、このコラムを読んですぐにスタートすることだって可能です。Scratchやプログラミンなど、無料で簡単にプログラミング体験ができるソフトもいろいろあります。登録するだけで、初心者でも今すぐプログラミングが始められます。
また街中にはプログラミング教室が林立しています。無料体験ができるところもあるので、予約をすればいつでも本格的なプログラミングを体験することができます。しかし、本格的に仕事としてプログラマーやエンジニアを目指すほど高度なプログラミングをマスターするまでには、人によって時間差が出てきます。
その「時間差」も、プログラミングの向き不向きをチェックするポイントのひとつと言えるでしょう。一生懸命学習しようと努力しても、どうしても覚えにくい人は出てきます。
プログラミング言語の種類によっても違ってくる
学ぶためにセレクトするプログラミング言語の種類によっても、時間差が出てきます。プログラミング言語には、汎用性が高く学びやすいもの、汎用性は高いけれど難しいもの、簡単だけれど汎用性の低いものなどいろいろあります。
また、古くから使用されている基本的な言語だから簡単、というものではありません。最初に学ぶプログラミング言語が自分に合っていると、スムーズに学習も進むでしょう。
興味があるから向いているものでもない
プログラミングに興味を持ったから、面白そうだと思ったから向いている、というものでもありません。「好きこそものの上手なれ」という言葉もありますが、当てはまらないケースもあるものです。
プログラミングのイメージだけで「面白そう」「子どもにできるなら自分ならもっと容易い」と感じてしまうかもしれません。
しかし始めてみると難しく、挫折してしまう人も少なくありません。今の子ども達はデジタルネイティブの最新世代です。その親はデジタルネイティブの創成期ですから、学びの吸収度が違います。
プログラミングに向いていない人の5つの特徴
プログラミングに向いていない人は、どんな特徴があると言われているのでしょうか。プログラミングに向いていない人の5つの特徴について見てみましょう。
理論的思考ができない
プログラミング的思考という言葉があります。実は小学校で取り上げられるプログラミング教育も、実際のプログラミングを学ぶことに加え、この【プログラミング的思考】を培うために行われるものなのです。
プログラミング的思考とは、理論的で効率的なものの考え方です。ものごとを考える時、伝える時に、順序良く無駄のない方法で考え、誰でも理解できる方法で伝える力です。こうした理論的な思考力が低く、いつも物事を考える時にゴチャゴチャしてしまう人、頭の中の整理が苦手な人はあまり向いていないかもしれません。
そもそも几帳面ではない
そもそも几帳面では無い人は、プログラミングに向いていません。プログラミングは基本的に【コーディング】という、プログラミング言語を地道に間違いなく打ち込んでいく作業が必要となります。
この作業では、小文字のlと数字の1、aとdなど、ぱっと見間違いやすい文字も出てきます。しかし一文字間違えただけでも、スペースをひとつ間違えただけでも、一段間違えただけでもプログラミングは失敗です。
こうした地道な作業をコツコツと、正確にこなしていける几帳面な性格ではない人は、プログラミングにあまり向いているとは言えません。
時間の管理ができない
時間の管理ができない人は、プログラミングを「仕事」、特にフリーランスのエンジニアとして働くことに向いていません。プログラミングは納期との勝負です。納期に間に合うように、正確に作業を行わなければなりません。
フリーランスで仕事をするなら、納期に間に合わないことはイコール信頼を損なうことにつながります。仕事を失う可能性もあります。自分で時間を管理し、与えられた時間の中で作業をいつどう行うかを計画して、確実にこなすスキルが必要です。
調べるのが苦手
スクールで学んで独り立ちしても、分からないことが出てきたら、ネットや手持ちのテキストをフル活用して調べなければなりません。たとえば現役エンジニアが公開しているプログラミングやIT関連に関するブログなどにも知識が載っていますが、調べ方を知らなければそこにたどり着くことができません。
調べることが苦手で嫌い、という方は、プログラミングを職業として続けていくにはあまり向いていないかもしれません。
長時間集中する事ができない
長時間集中することができない、苦手という、どちらかというとアクティブな仕事に向いているタイプの方も、プログラミングには向いていません。これまでご紹介したように、プログラミングはとにかく「地道に、コツコツ、正確に、時間に忠実に」が基本です。
長時間集中しなければコーディングは正確にこなすことができない仕事ですし、生活を支えるほどの仕事量をこなすためには非常に長い時間集中して仕事をする必要があります。
プログラミングに向いている人の特徴
プログラミングに向いている人は、どんな特徴を持っているのでしょうか。プログラミングに向いていると言われる人の特徴を挙げてみました。
理路整然とした思考を持っている
常日頃から理路整然とした思考力を発揮し、理論的な思考、効率的な説明といったことが得意な人は、すでに【プログラミング的思考力】を持っていると言えます。プログラミングやコンピューターの構造を学ぶ上で、プログラミング的思考力は欠かせないと言えます。そのため、理路整然とした思考力を持つ人は、向いていると言えるでしょう。
毎日プログラミングをしても飽きない
やはりプログラミングも「継続は力なり」です。長時間集中しなければできないプログラミングの技術者になるためには、毎日長時間プログラミングをしていても飽きないことが重要です。特に仕事がたくさん入っている時などは、一日中、何日もパソコンにかじりついていなければならないこともあります。それでも全然飽きない、という方は非常に向いているでしょう。
プログラミングをする楽しさを知っている
プログラミングを学んでいくうちに楽しさを知ってのめりこみ、面白くて仕方がないという人も向いています。やはり好きなことはより「知りたい、追求したい」という気持ちが強くなってきます。そこでプログラミングが楽しいと思えることはとても重要な要素なのです。
わからない事があっても諦めない
分からない事にぶち当たってしまった時も、諦めずに調べ、乗り越える向上心がある人も向いています。プロとして働くうえでは絶対に必要な要素と言えますね。ここまで見てきてお分かりのように、不向きといわれる特徴と真逆の特徴を持つ方が向いているでしょう。
プログラミングは向き不向きがあるのは事実
プログラミングは向き不向きがあることは事実です。プログラミングの向き不向きは、先ほどご紹介した特徴だけではありません。
プログラミングの向き不向きには性格も関係している
プログラミングの向き不向きには、性格も関係しています。例えば「地味な作業をコツコツすることが好き」「アクティブな行動が好きで机に向かうことは苦手」というふたつの特徴は、そのまま性格の違いとも言えますよね。
几帳面な人の方が向いていて、大らかで細かいことはあまり気にならない人は向いていない、なども、どちらかというと性格の違いと言えるでしょう。
自分が適正かどうかがわかる適性テストを受けてみるとわかる
自分が向いているかどうかがわかる適正テストもあります。プログラミングをやりたいけれど、性格的に向いていないかも……と不安な時には、まず適正テストから受けてみましょう。適正テストで「向いている」と出れば、自信につながりますよね。逆に「向いていない」と出ても、トライしてのめりこんでしまうようなら気にする必要はないでしょう。
【まとめ】プログラミングに向いた人になる努力は大事!
プログラミングに向いている人だけが、プログラマーやエンジニアになれるわけではありません。プログラミングには不向きと思われる人が一流技術者になっていることもあります。つまり、向いている・向いていないはひとつの「指標」に過ぎないということです。向いている人はそれを励みに努力をし、向いていない人はそれをバネに努力をする必要があります。
この機会に自分の性格を見つめなおし、プログラミングの技術者として一流になるために必要な資質を身につけるよう、努力を重ねていくことが大切ですね。