クラウド会計・確定申告

個人事業主は源泉徴収しないでもいい3つのケースと税率

個人事業主は源泉徴収する必要はあるのでしょうか。事業を個人で始めようとする際、税金のことって気になりますよね。一人で事業をする場合の所得税などの扱いがわからない。外注先に仕事を依頼した場合の報酬はどうなるのか。

この記事では、個人事業主の源泉徴収するケースやしない3つのケースをそれぞれ解説していきます。また、源泉徴収額の算出方法や税率も解説していきます。

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そもそも源泉徴収って何?

源泉徴収とはどのような仕組みなのかを解説していきます。

給料や報酬を支払った時に所得税を改めて差し引く事

源泉徴収とは、給料や報酬などを支払う際にあらかじめ所得税を差し引く仕組みです。日本では申告納税制度により所得税を支払わなければいけません。納税者は申告書を作成し、申告内容に応じた額を納税します。

しかし、納税対象者すべてが申告書による納税を行った場合、処理に係る手間は膨大なものになるでしょう。そこで、給料や報酬などから所得税や復興特別所得税を差し引いた額を従業員に支払うことで租税行政の作業工数の軽減を図っているのです。

所得税を天引きして後で納税する必要がある

給与や報酬から所得税を天引きすることで、後日にその所得税や復興特別所得税を納税しなければいけません。給与支払者は、従業員が納税すべき税金を一旦預かった状態。そのため、給与支払者は預かった税金を税務署に納付します。そして、預かった源泉所得税は翌月10日まで支払う必要があります。

しかし、社員が10人未満の小規模事業者の場合は1月と7月の半年に一回だけ納税する「納期の特例」と呼ばれる制度があります。ただし、デザインや公演、芸能人の出演などの報酬についてこの特例は適用できないため注意しましょう。

個人事業主で源泉徴収が必要な3つのケース

個人事業主の事業形態にはいくつかの種類がありますが、源泉徴収が必要な3つのケースについて解説をしていきます。

従業員を雇っていて給与を支払っている場合

従業員を雇い給与を支払っている場合は源泉徴収が必要です。源泉徴収する側を「源泉徴収義務者」とよばれます。源泉徴収義務者が、パートやアルバイトなどの従業員に給与や退職金を支払う際は所得税や復興特別所得税を天引きして支給します。

税理士を利用して報酬を支払っている場合

源泉徴収義務者であり、税理士や会計士を利用して報酬を支払っている場合は、源泉徴収しなければいけません。特定の資格を持つ税理士や会計士、司法書士などに支払う顧問料といった報酬は源泉所得税を差し引いた額を支払います。

青色専従者への給料の支払いがある場合

青色専従者へ給与を支払っている場合は源泉徴収する必要があります。一定の条件に該当する専従者(配偶者や子供、親族)に仕事を手伝ってもらい、支払った給与は青色専従者への給与として認められています。

青色専従者給与は個人事業主の経費として計上が可能です。ただし、個人事業主が青色申告者にのみ適用されるため注意が必要です。

個人事業主が源泉徴収しない3つのケース

個人事業主が源泉徴収しない3つのケースについて解説をしていきます。

自分ひとりで経営していて従業員がいない場合

従業員を雇わず、自分ひとりで事業をしている個人事業主は源泉徴収する必要はありません。

従業員が2人以下で家事使用人などに給与の支払いをしている

従業員が常時2人以下の家事手伝いなどのお手伝いさんに給与や退職金を支払った場合、源泉徴収は必要ありません。

給与ではなくて報酬や料金のみの支払いをしている場合

一人で仕事をしている個人事業主は源泉徴収義務者ではないため、税理士に支払う顧問料などは源泉徴収する必要はありません。税理士など特定の資格者に支払われる報酬は通常、源泉徴収の対象です。しかし、源泉徴収義務者に該当しない場合は源泉徴収しなくても良いため注意しましょう。

ただし、ホステス等に給与や報酬を支払う場合は、源泉徴収義務者に該当しなくても源泉徴収しなければいけません。

個人事業主が雇う従業員の源泉徴収について

個人事業主が従業員の給与から天引きする源泉徴収額について解説していきます。

金額によって源泉徴収額は違うもの

従業員に支払う給与額や外注先に支払う報酬額や職種によって源泉徴収額は異なります。給与や報酬に一定の税率をかけた金額が源泉徴収として控除されます。

計算式は以下のとおりです。

100万円以下の場合

(給与・報酬)✕ 10.21%

たとえば、給与や報酬が10万円の場合、100,000✕10.21=10,210

源泉徴収額は10,210円となります。

100万円超えの場合

(給与・報酬ー100万円)✕ 20.42% + 102,100円

たとえば、給与や報酬が200万円の場合、(2,000,000ー1,000,000)✕20.42%+102,100=306,300

源泉徴収額は306,300円となります。司法書士などは報酬1件につき、10,000円を差し引いた金額を基に計算をします。また、ホステスは別途規定があるため注意しましょう。

社会保険料等控除後の給与等の金額の3.063%

社会保険に加入している企業では、健康保険や厚生年金、介護保険や雇用保険などを控除した金額の給与に3.063%をかけた金額が源泉徴収額です。ただし「給与所得者の扶養控除等の申告書」の届け出がある場合は、源泉徴収月額表「甲欄」を用いて所得税を算出します。

扶養控除等の申告書の届け出をしている場合は源泉徴収月額表の「甲欄」を、また届け出をしていない場合は「乙欄」で源泉徴収額を判断しましょう。

88,000円以下の給与の場合は0円

「給与所得者の扶養控除等の申告書」の届け出がある場合、給与が88,000円未満であれば所得税は0円となり、源泉徴収する必要はありません。ただし、申告書の届け出がない場合は88,000円未満であっても社会保険料等控除後の給与に3.063%をかけた金額が天引きされるため注意が必要です。

扶養控除等申告書の事業主への提出期限は、毎年その年の給与支払日までとなります。

もし、申告書を提出せずに源泉徴収をしなかった場合は、事業主は従業員に代わり所得税の支払義務が生じてしまいます。そのような事態にならないためにもパートやアルバイトにも申告書を必ず提出してもらいましょう。

平成31年(2019年)分 源泉徴収税額表|国税庁

業務委託をした場合の源泉徴収について

個人で事業を営む場合、さまざまな職種と業務に臨むこともあるでしょう。業種によっては源泉徴収の有無がことなるため、業務委託をした場合の源泉徴収の取り扱いについて解説していきます。

個人事業主は業種によって源泉徴収の有無がある

個人事業主は業種によって源泉徴収の有無が異なります。

  • 弁護士や公認会計士、司法書士などの特別資格を有する職種
  • フリーランスで原稿や講演を行う者
  • プロの選手
  • 外交員
  • コンパニオンやホステス

上記は一例です。詳しくは下記のホームページを参考にしてください。

No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは|国税庁

源泉徴収の税額については業種によって変わる

源泉徴収額は業種によって異なります。代表的な業種は以下のとおりです。

司法書士・土地家屋調査士・海事代理士などの有資格者

(報酬 ー 10,000円)✕ 10.21%

社会保険診療報酬支払基金から支払われる診療報酬

(当月の支払金額 ー 200,000円)✕ 10.21%

プロ選手など

(報酬 ー 50,000円)✕ 10.21%

ホステスやコンパニオン

(当月の支払金額 - 5,000円 ✕ その月の日数)✕ 10.21%

上記は一例です。詳しくは国税庁ホームページを参照してください。

税率は第204条第1項第1号の報酬・料金で確認できる

源泉徴収額は基本的に「給与・報酬✕10.21%」で算出されます。しかし、業種別に源泉徴収額の徴収金額が異なり、所得税法204条1項1号~8号に徴収金額が記載されています。

詳しい詳細は下記を参照してください。

No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは|国税庁

【まとめ】源泉徴収の事を頭に入れておこう!

源泉徴収とは従業員に支払う給与や報酬から所得税を差し引き、従業員に代わり納税する仕組みです。

個人事業主は事業形態や業種、従業員の数により源泉徴収義務者であるかどうかが決まってきます。源泉徴収義務者かどうか判断がつかない場合は、最寄りの税務署か国税庁のホームページを参考しましょう。

また、従業員の給与額によっては源泉徴収する必要がなく、業種によっては源泉徴収額がことなるため注意しましょう。

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