クラウド会計・確定申告

個人事業主の必要経費9つと家賃と水道光熱費の算出法

個人事業主として開業した人にとって、サラリーマンと違うのは自分で税金の計算をしなければいけないことです。自宅で仕事をしている人にとって、家賃や光熱費は経費として計上できるのか、どの金額まで可能なのかを知っておくことは大切なことです。きちんと税金を納めるためにも、何が必要経費になるのかご紹介をしていきます。

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個人事業主と必要経費の考え方

個人事業主として経費の扱い方は非常に重要なものです。経費に計上できるものを知っていれば、税金を多く払い過ぎてしまったといったことはなくなります。

全てのものが経費に計上されるわけではない

個人事業主の支出のなかでも、必要経費として扱えるものは限られています。全てのものが、経費に計上できる訳ではないので注意が必要です。個人事業主として開業したばかりの方にとっては、必要経費とそうでないものの切り分けは難しいものです。

業務を行うために必要だったお金の事

必要経費として計上できるのは、業務に必要なもののみです。自宅を事務所として仕事をしていた場合、明確に区分けするのは難しい経費になります。この場合は、家事関連費として業務で使用している割合分のみ経費として計上することができます。

プライベートで使っているものについては、経費として計上することはできないので業務で使用しているものだけを計上していきます。

個人事業主に認められる一般的な経費は9つ

個人事業主が必要経費として計上できるものは、大まかに9つあります。それぞれの項目について、どんなものが経費になるのかをご紹介していきます。

①仕事で使う機材

業務をする上で、使用する機材は必要経費として計上をすることができます。10万円以下の機材は、全額が一括経費になります。10万円以上の場合は、扱いが異なるので中が必要です。

機材の例
  • パソコン
  • パソコン周辺機器
  • パソコンのソフト
  • 文房具
  • コピー用紙

②機材に使う備品など

業務で使用する機材の備品は、必要経費として計上ができます。事務所内の備品を確認し、仕事に使っている備品を確認しておくことが大切です。

備品の例
  • 仕事机
  • 椅子
  • 本棚

③10万円以上の機械など

業務で使用している機械の中で10万円以上の金額のものは、一定の場合を除いて資産として扱われます。耐用年数に応じて、1年分の減価償却費が必要経費として計上できます。

10万円以上の機械の例
  • パソコン
  • カメラ
  • パソコン周辺機器

④機械などにかかった修繕費

仕事に使っているパソコンを修理した場合は、修理代が修繕費として経費に計上ができます。機材や備品の修繕費や保守契約料が経費として扱えます。

修繕費の例
  • パソコン等の機材の修理
  • 保守契約料

⑤家賃水道光熱費の一部

個人事業主として開業したばかりの方は、自宅を事務所として使用している方も多いです。業務で自宅を使用しているため、家賃、水道、光熱費の一部を経費として計上することができます。家事関連費と呼ばれ、業務で使用している部屋の面積によって割合を算出します。

<月額の家賃の計算方法>
1ヵ月の賃貸料×使用面積の割合(仕事場の面積÷全体の面積)

家賃は面積で一般的に計算をします。そのため、自宅で仕事をする方は仕事専用の部屋を用意することで、税務署に必要経費として認めてもらうことができます。業務で使用している割合のみが、必要経費になるということがポイントになります。

事務所経費の例
  • 家賃、更新料
  • 火災保険
  • 住宅ローンの支払い利息
  • 電気、ガス、水道代
  • 灯油代

光熱費も仕事で使用する占有面積や時間に応じて割合を計算し、経費分を算定します。実態に即した比率であれば、税務署で問題だと判断されることはありません。仕事での占有面積や、仕事を行っている時間を事前に確認しておきましょう。

通信費

業務で必要な通信費は、経費として計上ができます。携帯電話を仕事用とプライベート用で使い分けている場合は、仕事用の携帯電話代が全額経費として扱えます。インターネットの通信費など、業務でもプライベートでも使用している場合は業務で使用している割合の分だけが経費となります。

通信費の例
  • 電話代、携帯電話代
  • インターネット接続費

交際費

取引先や仕事仲間との飲食をした場合、交際費として経費に計上することができます。領収書をもらい、打ち合わせ相手の名前や要件を書いておくと経費を計算するときにまとめやすいです。領収書を日頃からもらう癖をつけ、経費を正しく計上する意識を持つことが大切です。

交際費の例
  • 取引先やスタッフとの飲食代
  • 取引先への贈答品
  • 仕事上の付き合いによる、冠婚葬祭の包金
  • 打ち合わせに使った喫茶代

交通費

業務で出かけたときの交通費も、必要経費として計上ができます。電車やバスなどは領収書がないので、仕事で外出をするときはその都度記録をして漏れがないように注意をします。

交通費の例
  • 会議で外出をした際の交通費
  • 打ち合わせで外出をした際の交通費
  • 業務上必要な物品を買い物に行った際の交通費

資料や参考書など

業務上必要な知識やスキルを得るための、資料や参考書なども必要経費として計上ができます。資格取得は一身専属性という、個人に帰属するものと考えられているため、経費になるかならないか判断が異なる場合があります。資格取得をした場合は、経費になるのかどうかを税務署に確認する必要があります。

情報収集・資料代の例
  • 各種資料代
  • 業務上必要な新聞や雑誌の定期購読代
  • 雑誌、書籍代
  • 業務に直接必要なセミナーの受講代
  • 業務に直接必要な通信教育費

これも経費?よくある疑問

必要経費になるものとならないもの、その区別をするときのポイントをご紹介していきます。経費になるのかどうか迷ったときには、業務で使用したものかどうかを考えて判断をする必要があります。

在宅の場合は家賃は全部計上できない

個人事業主として在宅で仕事をしている場合は、家賃の全てを必要経費として計上することはできません。家賃は仕事で使用している部屋の、占有面積分だけが必要経費になります。

納税した納税金額は入らない

事業税は経費として計上することができますが、納税した税金は経費として扱うことはできません。健康保険料や国民年金は、所得控除の対象になります。

必要経費にならない例
  • 所得税
  • 住民税
  • 健康保険料
  • 国民年金

借入の返済を行った場合は経費とみなされないが利息はOK

借入の返済は、全額を経費として計上することはできません。返済時に支払った、利息分については経費として計上が可能です。同居や生計を一つにしている親族からの借入に対する、利息分については経費として扱えないので注意が必要です。

個人事業主の必要経費を計上するメリット

経費を計算するのは手間が掛かりますし、日々の業務をこなしながらやるのは大変なことです。個人事業主が必要経費を計上することで、どんなメリットがあるのかをご紹介していきます。

経費が計上すれば税金が安くなる

第一のメリットは、必要経費を計上すると節税ができる点です。所得税の申告には、白色申告と青色申告があります。売り上げが少ないうちは、白色申告の方が手間も少ないため、経理処理に時間を掛けたくない方は白色申告が向いています。

事業展開を大きくする予定の方は、青色申告の方が税金が安くなる特別措置が多いためおすすめです。青色申告は届出が必要で複式簿記での記帳など、手間もありますが利益を自分でしっかり管理ができるというメリットもあります。

白色申告
  • 届出が不要
  • 簡単な方法の記帳が認められているため、経理処理の時間が少ない
青色申告
  • 届出が必要
  • 必要経費以外に、最高で65万円の控除が受けられる
  • 赤字の損失分を繰り越せる
  • 家族への給料を必要経費にできる
  • 貸倒引当金を経費に計上できる
  • 減価償却資産の特別償却など特例措置がある

一年でどのくらい経費がかかっているかが把握できる

個人事業主として業務を始めて間もない方には、一年でどの程度経費が必要なのか予測を立てることが難しい場合もあります。日々の経費をきちんと計上しておくことで、今後必要になる経費を予測しやすくなるメリットがあります。経費を洗い出すことで、無駄なコストが発生していないか見直すきっかけにもなります。

納税額を予測ができるようになる

必要経費を計上しておくことで、自分の納税額の予測を立てることが可能になってきます。自分の利益を把握しておくことも勿論大切なことですが、自分が一体いくら税金を納めているのかきちんと考えることも大切です。

個人事業主に許された経費っていくらまでなのか?

自分で必要経費を計算していくなかで、必要経費はどの金額まで計上したらいいのか分からなくなってしまう方もいます。個人事業主が計上して認められる経費の金額を、事前に知っておくことで経費の計算もしやすくなります。

自宅で仕事してる場合の計算方法

自宅で仕事をしている個人事業主の場合、自宅の家賃を仕事で使用している分とプライベートで使用している分に按分する必要があります。按分には明確なルールはありませんが、按分の根拠は第三者から見ても納得できる明らかなものである必要があります。

仕事用の部屋がある場合は、仕事部屋の占有面積の割合分だけ経費として計上が可能です。プライベートで使用している部分との占有面積があいまいな場合は、仕事で使用している時間を元にして按分します。一ヶ月の営業時間や作業時間を元にします。

根拠のある按分の場合は税務署で問題とはならないので、仕事で使っている割合を占有面積や使用時間から割り出すようにします。

水道光熱費に関しての計算方法

自宅で仕事をしている方は、水道光熱費も業務で使用している割合で按分して経費として計上をします。電気代は比較的按分がしやすく、1日の点灯時間の内仕事で使用した時間を元に按分をしていきます。

水道とガス代については按分することが難しく、電気代と同じような割合では基本的に認められません。一般家庭では、台所、トイレ、お風呂、洗濯で水道が使われています。自宅で仕事をしている個人事業主の業務に関係あるのは、業務中にお手洗いに立ったときの水道代くらいと考えられます。

毎日24時間ずっと仕事をしている訳ではないはずなので、経費として計上できる水道代は多くても20%程度になります。水道代やガス代は、経費として認められなかった例もあります。事前に税理士や税務署へ確認をしておくと、水道や光熱費の経費計算がしやすくなります。

【まとめ】後で問題が起こらない経費計上をしよう!

必要経費を正しく計上しないことで、余計に税金を払ってしまったり、税務署から指摘を受けて税務調査が行われる可能性もあります。後々問題になった場合には、経費計上の計算以上に時間も手間も取られます。

税金をきちんと納めるためにも、必要経費をきちんと計上することが大切です。個人事業主として自覚を持っていくためにも、必要経費になるものとならないものをきちんと把握して日々の業務の都度記帳していくのがミスもなくおすすめです。

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